今年は江戸時代の画家、伊藤若冲の生誕300年にちなんで、各地で展示会が行なわれている。
ちょうどこの時期、京都市美術館で「若冲の京都」をやっており、また、かねてより一度は京都の紅葉を見ておきたいと思っていたので、11月23日の休日にフレックス休日をつけて、京都~安土・関ヶ原を回ることにした。
11月25日
渡月橋
今日は嵐山を散策する。朝6:45に大津SAを出て、タイムズ西京極(24時間料金500円)に車を停めて、折りたたみ自転車で嵐山に向かう。桂川沿いは自転車ロードが整備されおり、渡月橋には8時過ぎに着いた。まだ人通りは少ないが、やはり南禅寺同様、中高年の方が早くから行動していた。周辺を自転車でまわると、どこも紅葉が真っ盛りで美しい。
天龍寺
天龍寺の拝観目的は、紅葉のほかに庭園内の断層崖を見ることである。
これまで何回か訪れているが、ここが地学的にも有名な場所であることを、NHKのブラタモリで知った。
永観堂同様、観光・紅葉スポットのため、まだ9時過ぎというのに人が多い。
本堂を参拝していたら、庭園を見る人がますます人が増えていった。その大半は中国人・アジア人で騒々しい。かつて日本人も団体で海外の有名な観光地を闊歩し、ひんしゅくをかったわけで、この喧騒的な観光スタイルが変わるには、中国・東南アジアの観光客の経済的・年齢的な成熟を待つしかないだろう・・・。
本堂
庭園
断層崖
「天龍寺の曹源池庭園の美しさは、夢想礎石が断層崖を利用して作庭したからである」とブラタモリで解説していたが、そうした観点で眺めると、なるほど高さ10m以上にも及ぶ断層の斜面に木々が植えられ、見事な景観を作り出している。
天龍寺の庭園を回っているとますます人が増え、まるでお祭りや催し物の会場のような込み具合だ。
当初の計画では嵐山周辺の寺院を回る予定だったが、これではどこも混んでいるだろうからお寺巡りは止め、天龍寺裏手の亀山公園に行くことにした。標高100mほどのこの小高い丘からは、桂川(保津川)の渓谷が眺望できる。公園はもみじがきれいで、そこでサンドイッチで昼食をすませ、続いて、桂川の対岸にある大悲閣(だいひかく 千光寺)に登ることにした。
大悲閣の入り口は、ホテル「星のや」の裏手にある。大悲閣に着くと、そこからは比叡の山並と京都の町を遠望できた。
大悲閣を下ってから、しばらく桂川の行き来をする船を眺め休憩していると、「星のや」から宿泊客が出てきた。京都の「星のや」は、客の送迎を船で行うことで有名。
京都の豪商角倉了の邸宅跡に建てられていた旅館を、新たに作りかえたそうで、平安貴族のリゾート気分に浸るコンセプトのようだ。したがってお値段も一泊6万以上と高い。
誰が泊まるのか興味をもってみていたら、なんと皆中国人だった。。。
嵐山では天龍寺、大悲閣(千光寺)を見るにとどめたので、まだ時間に余裕がある。そこで、自転車で駐車場に引き返し、混雑は承知で、東山のもうひとつの紅葉の名所、東福寺に向かった。
東福寺は、本堂と開山堂を結ぶ通天橋から見下ろす紅葉が有名であり、境内には国宝に指定されている三門がある。色とりどりの紅葉が広がる絶景を求めて多くの観光客が訪れるが、自分もその一人となった。人が多いので庭には入らず、通天橋は外から眺めて見学を早々に切り上げ、本日の車中泊予定の名神高速の菩提寺PAに向かった。