四国遍路パート2 第7日目(2月26日)

■お遍路第7日目(2月26日) 曇りのち晴れ

▼朝方は曇っていたが、次第に晴れあがり春のような暖かさの中で遍路を続けた。道端の田んぼを見ると稲が枯れたままで耕作放棄地のように立っている。しかしよく見ると、稲刈り後に生えた稲穂のようである。地元の人に聞くとその二番目の稲も食べれるそうだ。さすがに南国、二期作地域である。

▼江戸時代の僧侶真念は、四国巡礼を繰り返し、「四國邊路道指南」という庶民向け遍路ガイドブックを刊行し道標や遍路宿の建立を進めたが、今日はその真念遍路道を辿ることにした。

まず市野瀬という部落にある真念庵を訪ね、ご朱印をついてもらうおうとして古道に入ったところ、なにやら道が狭くなって荒れていく。GPSで位置を確かめると真念庵の方向には向かっているので、雨露に濡れながらしばらく山道を登り再度位置を確認した。どうも道を間違えたようだ。仕方ないので古道の入口の手前まで引き返すと、「遍路道」という赤い標識があった。登坂路だったので下を見て歩いている時に標識を見落としたようだ。30分ほどロスをし真念庵納経所の大塚さん宅に到着した。

続いて市野瀬から国道321号線を左に折れ、峠を越えて8㎞ほど歩くと「真念石」という道標に到着。ここを右折し川沿いに標高240mの地蔵峠に向かうことになる。しかし地蔵峠以降は国土地理院の地図に載っていないので、本当に道はあるのか、迷わないかと心配しながら歩くとなんとか地蔵峠に到着した。地蔵峠からは比較的よく整備された山道を下り、西の谷休憩所には12:50に到着した。

 

ここで、お昼を食べてから国道56号線バイパス沿いの風情のない道を7㎞ほど歩き、鶴の家旅館には14:50に到着した。まだ十分な時間があったので、旅館に荷物を置かせてもらい、2㎞先の39番札所延光寺のお参りをして宿に戻った。

鶴の家旅館の客室は、30畳ほどの続き間を襖と障子で仕切っただけの部屋なので、隣の声が筒抜けだが、女将さんが優しく出迎えてくれ、山小屋のような雰囲気で居心地は悪くなかった。

夕食は静岡から来たご夫婦と一緒だった。前回は徳島から高知まで歩いたが、道中トイレがないので、奥様にはかなりきつかったようだ。そこで今回は電車とバスを乗り継ぎ、ところどころ歩きながら遍路をしているとのことだった。あさっては春の嵐に打たれそうなので、明日宇和島まで行き、翌日帰るように予定を変更するとのこと。予報では相当ひどい雨風になりそうなので、私も今後の日程を組み直すことにした。

▼今日の歩行ルート 民宿いさりび~鶴の家旅館(含む延光寺往復4㎞) 37㎞ 

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