新型コロナウィルス(3/3)

新型コロナウィルスが世界に広がっている。2月初めは、「コロナウィルスはアジアの問題」と軽く考えていた欧米も、自国内の罹患者が増加し始めたために脅威が広がり、NYKダウは先週1週間で3500ドル(11%)も下落した。レンジでいうと5σの変化で、ppmオーダーの稀有の出来事である。

NHKの報道は、相変わらず、政府のコメントをイラスト的に表現しなおすだけで、そのコメントの背景や患者数の出展も定かでない。検体数に対してどのくらいの率(陽性/検体数)なのか、また検査方法は同じなのか等々、基本的なデータがない中で、韓国の患者数と日本の患者数を比較しても意味がない。

厚生労働省のHPを見るとこれまでの検体実施人数は、チャーター機帰国者、クルーズ船乗船者を除き、3/2までに1855人とのこと。そのうち陽性者は253人で、37.5度以上の体温が4日以上続き、診断を受けた人の中で、コロナウィルスに起因する該当率は13.6%となる。しかしこのデータは各自治体で行った全ての検査結果を反映しているものではないとのこと。ではいったい誰が統一的にデータをまとめているのかさっぱりわからない。

中国の感染者の増加数は先月から減り始めてたようだが、今後日本の感染者数はどうなるのか? 突然の安倍総理の小中高の一斉休校要請も、「感染率をこの位にすれば、少なくとも3月末までには感染拡大は防げる」というような数理モデルによる理論的な裏付けを、国民に説明すべきである。厚労省は、先を行く中国の膨大なデータから、国内感染者の増加が止まる時期を数理モデルで予測出来ないのだろうか? 

そんなことを思いながらWeb検索をしたところ、北海道大学の西浦博教授が、数理モデルを使って感染の広がり予測をするために、厚生労働省の対策班のメンバーの1人として参加していることを知った。そのデータによると、コロナウィルスの感染力と致死率は下記の通りとのこと。

致死率は低い一方、基礎再生産数(感染力)が強いために多くの人に感染し、結果として感染者数が多くなり、死亡者数が今後も増えていく可能性があるようだ。

感染症流行モデル

追記(3/8):
・日本のPCR検査数
各界からの批判を受けて3/4以降日々のPCR検査数が一桁増え、3/8時点で、
PCR検査数:7347 陽性判定者数:439 陽性判定率:0.9%
となった。
先を行く韓国の検査結果は、14万人に検査をし致死率は0.6%とのこと。現時点ではこの数字が最も信頼できるか?

・中国の感染者増加率
2/20ごろから急激に低下し、3/8の増加数は44人/日となった。明らかに鎮静化が進んでいる。中国のコロナウィルスが12/15くらいから蔓延し始めたとすると、鎮静までに約60-70日かかっている。日本国内の発生を1/15とすれば1月15日+60日⇒3月15日ごろからピークアウトすると思われる。

 

 

 

 

 

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