四国遍路パート2 第11日目(3月2日)

■お遍路第11日目(3月2日) 晴れ時々曇り

今日は宇和町から大洲を経て内子まで歩く。昨日せっかく400メートルの歯長峠を越え270mの宇和町まで高度をあげたのに、今日は470mの鳥坂峠を越えて50mの高度まで下りることになる。札所はなくただ35kmを歩くだけなので、大洲で大洲城に立ち寄り、また内子では有名な内子座を見学する計画を立て、7時過ぎに宿を出発した。

▼鳥坂峠には9時半に到着した。誰かが遍路傘を置き忘れている。誰なのか皆目わからないので届けることもできないから、申し訳ないがそのままにして峠を下った。
下り道の林道には雪があった。そういえば「まつちや」の女将さんが、「今年は寒くて水道管が至る所で破裂してたいへんだった」と話していたが、四国の標高400mレベルにも雪があるのには驚いた。

▼鳥坂峠からさらに2時間歩いて大洲城に到着した。この城も宇和島城と同じ藤堂高虎によって整備されたものである。明治維新後は城内のほとんどの建物が壊されたが、明治時代の写真や「天守雛形」と呼ばれる江戸期の木組み模型など豊富な資料を基に、当時の姿を正確に復元したことでも有名で、四層四階の天守の城としてファンも多い。

肱川の高台にあるこの城からは大洲の町並みが良く見えた。「天守にあった大きな欅は、その根で石垣を痛め地震で石垣が崩れないように、最近伐採されてしまった。」と、まつちやの女将が残念そうに言っていたが、欅の切り株がだけが残っていた。

大洲城から大洲の中心街を望む

▼大洲城で昼飯を食べた後、約10㎞先の内子に向かい、最近、歌舞伎、文楽、落語などの多くの有名人が公演して有名になっている内子座を見学した。マスコミも取り上げているためか、観光客が多いのにびっくりした。内子座の中では地元の係りの方が丁寧に説明をしてくれ、法被を着ての記念撮影サービスもしてくれた。内子座は演技者と観客との距離が近く、有名人がこの舞台で演技をしたい気持ちがわかるような気がした。

 

▼内子座を見学後、民宿シャロンという宿に向かった。レストランの2階に設けられた客室は、隣とは障子戸で仕切られた3畳間の狭い部屋で、山小屋に泊まっているようなものだ。もっと良い宿はなかったか再度ネットで調べたら、近くに素泊まり4800円のビジネスホテルが出来たようでちょっと後悔した。幸い夜は隣からのいびきなども聞こえずに休むことができた。

▼今日の歩行ルート まつちや旅館~民宿シャロン(内子) 41㎞
 (大洲であちこち回った分、歩行距離が増えてしまった。) 

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